住めば都の風が吹く

楽しいことの日記です

3月と4月

体調が悪かったり膝の怪我が数年ぶりに痛み始めたりした春でした。

不調なときは集中力も低下するので、好きなものから遠ざかってしまいます。何もできないときに何もしないとそれはそれで気が焦るので、縋るように読書をしました。ときには1ページ読むのに数分かかるのでなかなか大変(文章を読むのが得手ではないからかもしれませんが)。

図書館をよく利用するようになり、在庫していない本を他館や近隣の自治体から取り寄せてもらったり、その恩恵にどっぷり浸っています。ありがたい。しかし欲張っていっぺんにたくさん借りて貸出期間内の返却が間に合わず延長手続きをすることもしばしばです。

 

 

ゲド戦記大魔法使いクレストマンシーシリーズ』『ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル』『銀の海 金の大地などがこの頃のお気に入りです。魔法使いが出てくる物語ばかり。(銀金は魔法使いはいないけど古代ファンタジー

アーシュラ・K・ル=グウィンゲド戦記はすさまじい傑作ですね!

鋭く的確な言葉で紡がれるその文章は軽やかで詩情たっぷり。ドライだけどあたたかく、厳しい先生みたいな印象を受けます。

何も起こっていないかのようでいて常に絶えず変化し続けている大海のような波乱の人生を渡るハイタカ(ゲド)たちの旅を見守るのは最高の読書体験の一つです。

原作者が手厳しく批判しているアニメ映画版も見てみたい。吾郎監督に対して個人的にどうという感情もありませんが、ル=グウィンの考え方や情景描写は駿監督の作品に通じるなと思います、特に2巻『こわれた腕輪』。

 

 

寝ても覚めても水を飲むだけでもいちいち疲れてしまうので、せめて何かやりがいあることに取り組もうとちょこちょこお話を書きました。

友人たちに挙げてもらった3つの単語をもとにおしゃべりしながら書いたのですが(つまり三題噺)それがすごく楽しくて、底をついていた自己肯定感ややる気が息を吹き返すきっかけになりました。

Twitterでも単語を募集して、2作書きましたが、また違う面白さがありました。変な話ですが、三題噺よりも高座にいるような感じと言いますか、お題をどう受け取ったかが如実に書いたものに表れ出るようで腕試しっぽい感じでした。

 

そしてこの春は、大好きなアイドル、BEYOOOOONDSの山﨑夢羽さんがグループ及びハロー!プロジェクトからの卒業を発表するという大きな出来事なありました。

旅立ってゆくのですねまばゆいほど輝いて……(あなたへ)

!!!衝撃!!! って感じで、ぼんやりとした大きな気持ちが心に居座っています。6月の卒業までにちょっとずつ受け入れられたらいいな。

 

音楽。

最近The Last Dinner Partyをよく聞いています。Coachellaのスタイリングがド好みで聞き始めたら楽曲も大好きになりました!

彼女たちの世界観がバチっと伝わるのは「Nothing Matters」なのかな〜!

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私は「My Lady of Mercy」を1番よく聞いています。

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同じ建物に住む人の騒音に悩んでるので声が聞こえ始めたらRadiohead聞くようにしてます。自分の住処に他人の生活音と会話が入ってくるのだいぶ心乱れるのですが、「2+2=5」とか、ジョニー・グリーンウッドが作った映画のサントラ聞いてると少しマシな気持ちになります。

昔、体調悪いときにあえて「ヘレディタリー」とか「セッション」を無限再生していたのですが(どちらも大いなる流れに飲み込まれた人が絶叫したり無茶苦茶になって運命を受け入れる映画です)あれよりずっと健康的な気がします。

 

映画は旧作を少しだけ見ました。

新作を劇場まで見に行く体力がないのですが、『アイアンクロー』見に行きたいです。ジェレミー・アレン・ホワイトの眠たげな困り顔とぎりぎりと削られる人の消耗する演技が好きです。

あと、アンドリュー・ヘイ監督『異人たち』は昨年東京国際映画祭で見てからずっと頭に焼きついているのでまた見たいなあ。孤独な男がもう一人の孤独な男と、死んだはずの両親の幽霊と邂逅することで抱えていた痛みや苦しみを直視していく話です。

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春は山あり谷ありでしたが楽しかったので、夏も楽しく過ごせるといいな。